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最近、相談の多いリースバックについて解説します 第1回目(20260828)
リースバックの概要
最近、テレビCMで流れているせいか、弊社が毎月開催している所沢相続相談会でリースバックに関するご相談が多いので、2回に分けてリースバックについて解説します。
リースバックとは、自宅などの不動産を専門の事業者(リースバック会社)に売却し、同時にその事業者と賃貸借契約を結ぶことで、売却後も家賃を払いながら同じ家に住み続けることができる金融・不動産取引です。
この取引は、法的には「不動産売買契約」と「賃貸借契約」という2つの契約を同時に、または連続して締結することで成り立ちます。
リースバック取引の主な流れ
1. 査定・相談 : 所有者がリースバック事業者に不動産の査定を依頼します。
2. 条件提示 : 事業者が買取価格(売却代金)と、住み続ける場合の家賃を提示します。
3. 契約締結 : 条件に合意すれば、「不動産売買契約」と「賃貸借契約」を締結します。
4. 決済・所有権移転 : 所有者は事業者から売却代金を受け取り、不動産の所有権が事業者に移転します(法務局で所有権移転登記が行われます)。
5. 賃貸開始 : 所有者は「借主」となり、事業者(新オーナー)である「貸主」に対して、毎月の家賃支払いが始まります。
また、多くのリースバック契約には「買い戻し特約」が付帯されることがあります。これは、将来、利用者が売却した不動産を一定の価格で買い戻すことができる権利ですが、義務ではなく、すべての契約に含まれるわけではありません。
リースバックのメリット
1. まとまった資金を迅速に確保できる
売却によって、住宅ローンの残債整理、事業資金、医療費、老後資金など、使途を問わないまとまった現金を比較的短期間で手に入れることができます。
2. 住み慣れた家に住み続けられる
引っ越しが不要なため、生活環境を変える必要がありません。子供の学区を変えずに済んだり、近所付き合いを維持できたりする精神的なメリットは大きいです。
3. 近隣に知られずに売却できる
通常の不動産売却のように、販売活動のために内覧者が訪れたり、広告が出たりすることがないため、プライバシーを守りながら資金化が可能です。
4. 不動産の維持管理コストが不要になる
所有権が移転するため、毎年かかる固定資産税や都市計画税の支払いがなくなります。マンションの場合、管理費や修繕積立金も貸主(事業者)の負担となります。ただし、これらの費用は実質的に家賃に上乗せされている点に注意が必要です。
5. 相続対策として活用できる
不動産は分割が難しい資産ですが、リースバックで現金化しておくことで、相続時の遺産分割がスムーズになります。
リースバックのデメリットとリスク
1. 売却価格が市場相場より安くなる
リースバックでの買取価格は、一般的な仲介による売却価格(市場価格)の70%~90%程度が目安です。事業者が将来の空室リスクや価格変動リスクを負うため、その分、買取価格は低く抑えられます。
2. 家賃が周辺相場より高くなる傾向がある
家賃は、事業者が物件の買取価格(投資額)に対して期待する利回りから逆算して設定されます。そのため、近隣の同じような物件の賃貸相場よりも割高になるケースが多く見られます。
3. 所有権を完全に失う
売却後はあくまで「借主」の立場になります。不動産の資産価値が将来上昇してもその恩恵は受けられず、自分の資産ではなくなります。
4. 契約形態によっては住み続けられないリスクがある
賃貸借契約が、更新が原則として保証されない「**定期借家契約**」である場合、契約期間が満了すると、貸主の都合で更新を拒絶され、退去を求められる可能性があります。「終身住み続けられる」わけではない場合があるため、契約形態(普通借家契約か定期借家契約か)の確認は極めて重要です。
5. 買い戻し価格は売却価格より高くなる
買い戻し特約がある場合でも、買い戻し価格は「売却価格の110%~130%」など、売却時より高額に設定されるのが一般的です。また、買い戻しができる期間も限定されているため、期間内に高額な資金を用意できなければ買い戻しの権利は失われます。
6. リフォームや増改築が自由にできない
所有者ではないため、貸主である事業者の承諾なしに、大規模なリフォームや増改築を行うことはできません。
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